faillog – ユーザーのログイン失敗記録を管理するコマンド

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faillog コマンドは、Linux システム上で ユーザーのログイン失敗回数や失敗履歴 を表示・制御するためのコマンドです。
実務では、不正アクセスの試行検知や、一定回数のログイン失敗後にアカウントをロックするための設定に利用されます。

構文(Syntax)

faillog [オプション]

主なオプション一覧

オプション説明使用例
(なし)すべてのユーザーの失敗記録を表示sudo faillog
-u USER特定ユーザーの失敗記録を表示sudo faillog -u alice
-r失敗記録をリセット(クリア)sudo faillog -r -u alice
-m Nログイン失敗の最大試行回数を設定sudo faillog -m 3 -u bob
-l DAYSログイン失敗後のアカウントロック日数を設定sudo faillog -l 7 -u charlie
-t DAYS失敗記録の表示対象を直近 N 日に限定sudo faillog -t 30

実行例

すべてのユーザーのログイン失敗記録を確認

sudo faillog

出力例:

Login       Failures Maximum Latest                   On
root            0        0   08/21/25 09:15:32 +0900  tty1
alice           2        3   08/21/25 09:20:01 +0900  tty2
bob             0        0

特定ユーザーの記録を確認

sudo faillog -u alice

出力例:

Login       Failures Maximum Latest                   On
alice           2        3   08/21/25 09:20:01 +0900  tty2

記録をリセット(クリア)

sudo faillog -r -u alice

alice の失敗記録がリセットされる)

失敗回数制限を設定

sudo faillog -m 3 -u bob

bob はログイン失敗3回でロックされる)

エラー例(sudoなしで実行)

faillog

出力例:

faillog: Permission denied

関連コマンド

  • lastb : ログイン失敗履歴(/var/log/btmp)を表示
  • chage : パスワードの有効期限を管理
  • passwd : アカウントロックやパスワード削除も可能

備考

  • 失敗記録は /var/log/faillog に保存されます。
  • 設定した回数や期限を超えると、そのユーザーはログインできなくなります。
  • 一般ユーザーは参照できず、管理者権限(sudo)が必要です。
  • PAM 設定(/etc/pam.d/)によっては faillog が利用されない場合もあります。

参考

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Bash玄

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