brew – macOS/Linuxでパッケージを管理・インストールする

インストール・更新・削除 正規表現

brew(Homebrew)は、OS標準にないソフトを簡単に導入・更新・削除できるパッケージマネージャです。macOSとLinuxの両方で利用でき、一般ユーザー権限のまま多数のソフトを扱えます。 (Homebrew)
Linuxでは既定で/home/linuxbrew/.linuxbrew配下に入り、インストール後は通常sudoを使いません。 (Homebrew Documentation)

構文(Syntax)

brew [GLOBAL_OPTIONS] COMMAND [ARGS]

# よく使うコマンド例
brew install <formula>                  # CLIツール(「フォーミュラ」)を導入
brew install --cask <cask>              # macOSのGUIアプリ(「カスク」)
brew search <query>                     # 検索
brew info [--cask] <name>               # 詳細情報
brew list [--versions]                  # インストール済み一覧
brew update && brew upgrade             # 定義と本体を更新/パッケージを更新
brew uninstall [--cask] <name>          # アンインストール
brew cleanup [--prune=all]              # 古いバージョンやキャッシュの掃除
brew tap <user/repo>                    # 追加リポジトリ(タップ)
brew bundle [install] [--file Brewfile] # Brewfileで一括導入
brew services start|stop|restart <svc>  # バックグラウンドサービス管理
brew doctor                             # 環境診断

代表的なサブコマンド・挙動の詳細は公式 man ページ・ドキュメントを参照してください。 (Homebrew Documentation)

主なオプション一覧

オプション説明使用例
-v, --verbose詳細ログを表示brew -v install wget
-q, --quiet出力を抑制brew -q list
--debugデバッグ出力・スタックトレースbrew --debug upgrade
--help [CMD]全体または特定コマンドのヘルプbrew --help install
--versionHomebrewのバージョン表示brew --version
--prefix [FORMULA]Homebrew(や指定フォーミュラ)のプレフィックスを表示brew --prefix openssl@3

(上記は全体オプションの一部です。完全版は公式manを参照。) (Homebrew Documentation)

実行例

1) CLIツールを導入して動作確認

説明: 高速grepのripgrepを入れて確認します。
コマンド:

brew install ripgrep
rg --version

2) macOSのGUIアプリをインストール(Cask)

説明: Visual Studio Codeをカスクで導入します(macOS専用機能)。
コマンド:

brew install --cask visual-studio-code

カスクはGUIアプリを扱う仕組みです。 (GitHub)

3) 更新とクリーンアップ

説明: 定義・本体を更新し、パッケージをアップグレード。不要な旧版は自動掃除(30日ごと)されます。必要なら手動で全削除。
コマンド:

brew update && brew upgrade
brew cleanup --prune=all

(自動cleanupの仕様はFAQ参照。) (Homebrew Documentation)

4) Brewfileで一括再現(Bundle)

説明: Brewfileに状態を宣言し、まとめて導入します。
コマンド:

cat > Brewfile <<'EOF'
brew "wget"
cask "iterm2"         # macOS
EOF
brew bundle install --file Brewfile

brew bundleは宣言的に環境を再構築できます。) (Homebrew Documentation)

5) サービスを起動・停止(launchctl/systemd 連携)

説明: 常駐型ソフトを起動し、ログイン時自動起動に登録します。
コマンド:

brew services start nginx
brew services list

brew servicesはHomebrew本体に統合済みの機能です。) (GitHub)

エラー例:sudoで実行

説明: Homebrewはインストール後の通常操作にsudoを使いません。
コマンド:

sudo brew install htop

出力例(例):

Don't run this as root!

(Linuxでは既定プレフィックス配下に入るため非特権で動作します。) (Homebrew Documentation)

関連コマンド

  • apt / dnf : Linuxディストリ標準のパッケージ管理(OS提供領域向け)。
  • port(MacPorts): macOS向けの代替パッケージマネージャ。
  • mas : Mac App Store アプリのCLI管理(Brewfileから併用可能)。 (Homebrew Documentation)

備考

  • インストール場所と権限: 既定プレフィックスは Apple Silicon: /opt/homebrew、Intel macOS: /usr/local、Linux: /home/linuxbrew/.linuxbrew。インストール後は通常sudo不要です。 (Homebrew Documentation)
  • CaskはmacOS専用: GUIアプリ(ChromeやVS Codeなど)を対象にした仕組みで、カスク定義は宣言的に記述されます。 (GitHub, Homebrew Documentation)
  • 補完と外部コマンド: zsh/bash/fish用の補完を提供。PATHbrew-xxxというスクリプトを置くとbrew xxxとして実行できる拡張も可能です。 (Homebrew Documentation)
  • リンク/シンボリック構成: HomebrewはCellarにインストールし、/opt/homebrew/usr/local以下へシンボリックリンクします。 (Homebrew)

参考

Bash玄

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