alias コマンドは、既存のコマンドに短い別名やカスタムオプション付きのエイリアスを設定するためのコマンドです。
頻繁に使うコマンドを短縮したり、オプションを付け忘れないようにするときに利用されます。
構文(Syntax)
alias [NAME[='VALUE']]
主なオプション一覧
| オプション | 説明 | 使用例 |
|---|---|---|
alias | 登録されているすべてのエイリアスを表示 | alias |
alias NAME | 特定のエイリアスの内容を表示 | alias ll |
alias NAME='VALUE' | 新しいエイリアスを作成 | alias ll='ls -l --color=auto' |
※ alias コマンド自体には GNU coreutils のような追加オプションはなく、シェル(bash, zsh 等)の組み込み機能として動作します。
実行例
現在設定されているエイリアスを表示
alias
出力例:
alias ls='ls --color=auto'
alias ll='ls -l'
alias la='ls -A'
エイリアスを作成
alias ll='ls -lh --color=auto'
(ll を入力すると ls -lh --color=auto が実行されるようになります)
特定のエイリアスを確認
alias ll
出力例:
alias ll='ls -lh --color=auto'
エラー例(シングルクォートを忘れた場合)
alias ll=ls -lh
出力例:
bash: alias: -lh: not found
関連コマンド
unalias: 登録されたエイリアスを削除するコマンド。type: コマンドがエイリアスかどうかを確認できる。bashrc/zshrc: エイリアスを永続化する設定ファイル。
備考
aliasはシェルの組み込みコマンドのため、環境(bash, zsh, fish など)に依存して挙動が異なります。- 作成したエイリアスはそのシェルセッション内でのみ有効で、永続化するには
~/.bashrcや~/.zshrcに記述する必要があります。 - スクリプト中での利用は推奨されません(可読性低下・移植性の問題)。
参考
- bashマニュアル(alias組み込み): https://www.gnu.org/software/bash/manual/html_node/Aliases.html
- zshマニュアル(alias組み込み): http://zsh.sourceforge.net/Doc/Release/Shell-Builtin-Commands.html#index-alias

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