はじめてのLinux入門:無料教材「Linux標準教科書」の使い方ガイド【独学・LinuC基礎】

Linux を学び始めたいけれど、どこから手を付ければいいか分からない――
そんな初学者に向けて用意されたのが、LPI-Japan が無償公開している Linux標準教科書 です。

この教材は、黒い画面(ターミナル)に慣れるところから、
基本コマンド・権限・プロセス・ネットワークの超基礎までを、
“手を動かしながら” 一通り身につける 入門テキスト。

PDF/EPUB は 無料 で入手でき、独学でも授業でも使いやすい構成になっています。
(Kindle・製本など有償版も選べます)

  1. この記事で分かること
    1. こんな人におすすめ
    2. “よくある悩み” と この教材のアプローチ
  2. 「Linux標準教科書」とは
    1. 教材の概要・位置づけ
    2. 提供形態とライセンス
    3. 想定読者と到達点
    4. 章立てと “できること” 早見表
  3. はじめかた:学習環境の作り方
    1. まず決める:どの環境で学ぶ?
    2. 推奨セットアップ(2通り)
      1. A. Windowsで一番簡単:WSL2
      2. B. しっかり練習:VirtualBox + AlmaLinux 9
    3. 最初に入れておくと楽なもの(AlmaLinux 例)
    4. 安全に学ぶための小ワザ
    5. 実習開始チェックリスト
  4. 効率的な読み進め方(独学ロードマップ)
    1. 学習ルール三か条
    2. 7日・14日・21日プラン(到達イメージつき)
    3. つまずきポイントと回避策
    4. 学習ログの取り方(再現性が上がる)
    5. ミニ課題(各章の仕上げ用)
    6. 仕上げチェック(口頭で言えるか)
  5. LinuCとの関係(レベル1の基礎対応)
    1. どの章がどの出題領域に効く?(ざっくり対応表)
    2. 学習フロー(レベル1を受けるなら)
    3. 受験までの目安プラン
  6. ネット上での評判・レビュー
    1. 学習者の声(傾向)
    2. よかった点/注意点(ざっくり整理)
  7. 他の標準教科書との違い・使い分け
    1. 三教材の役割イメージ
    2. 学習ルートの例
    3. 選び方チェック(当てはまる数が多い教材から)
    4. 併用すると効果が高い理由
  8. よくある質問(FAQ)
    1. Q1. PDFとKindle、どっちがおすすめ?
    2. Q2. Windowsしかありません。学習できますか?
    3. Q3. これ一冊で LinuC に合格できますか?
    4. Q4. どの章までやれば“実務の第一歩”になりますか?
    5. Q5. AlmaLinux じゃない環境でも大丈夫?
    6. Q6. どのくらいの学習時間を見ればいい?
    7. Q7. 詰まったらどうすれば?
    8. Q8. 学習記録はどう残すのが良い?
    9. Q9. 姉妹教材との組み合わせは?
    10. Q10. 会社や勉強会で使っても良い?
  9. 参考リンク
  10. まとめ(次のアクション)
  11. 関連記事

この記事で分かること

  • 「Linux標準教科書」とは何か(想定読者・到達点・入手方法)
  • 章立ての全体像と、学ぶと何ができるようになるか
  • 効率的な読み進め方(環境づくり/つまずき対処)
  • LinuC レベル1の基礎学習としての活用ポイント
  • 姉妹教材(サーバー構築/システム管理)との使い分け

こんな人におすすめ

  • Linux が はじめて。黒い画面に 苦手意識がある
  • コマンドの 意味と挙動を体験しながら覚えたい
  • LinuC 学習の 最初の一冊 を探している
  • まずは 無料で基礎固め をしたい

“よくある悩み” と この教材のアプローチ

悩み教科書の解決アプローチ
どの順序で学べば?章立てが明快。環境構築 → 基本操作 → 権限 → ネットワーク → プロセス と段階的
読むだけで終わる…各章に 実習。入力→挙動確認→振り返りで 手に馴染む
情報が散らばって非効率PDF 一冊に 要点が整理。初学者に 必要十分 な範囲に絞り込み
試験と実務のつながりが不安LinuC レベル1の基礎現場の初歩作法 を同時に押さえる

本記事は、「知らなくても読み始められる」 を合言葉に、
最短距離で基礎を固めるための読み方と活用法をガイドします。

Linux技術者認定LinuCについて、出題範囲や学習の道筋についてはこちらの記事でまとめています → LinuC

「Linux標準教科書」とは

教材の概要・位置づけ

LPI-Japan が無償公開している、Linux 入門の定番教材です。
「ターミナルに慣れる」から「基本操作を体系化する」まで、実習中心で進みます。

授業でも独学でも使えるように、
学習環境の準備 → 基本操作 → 権限 → ネットワーク → プロセス
と、初学者がつまずきにくい順序で構成されています。

提供形態とライセンス

  • PDF/EPUB:無料でダウンロードしてすぐ学習開始
  • Kindle/製本:好みに応じて選べる有償版(オフライン・書き込み向き)
  • ライセンスCC BY-NC-ND 4.0(表示・非営利・改変禁止)
    教育・個人学習で安心して使える条件です

想定読者と到達点

  • Linux はじめての方
  • 黒い画面が不安な方
  • LinuC レベル1 の基礎固めをしたい方

学び終えると、次ができるようになります。

  • 主要な基本コマンドを、意味と挙動を理解して使える
  • ファイル/ディレクトリ/権限の“型”を押さえて安全に操作できる
  • ネットワーク設定・プロセス確認など、現場の初歩作法に踏み出せる
  • 次段の教材(サーバー構築/システム管理)へスムーズに進める土台ができる

章立てと “できること” 早見表

学べること(要点)
第1章 Linuxを学ぶLinuxとは/学び方の全体像をつかむ
第2章 VirtualBoxのインストールと仮想マシン作成学習用 VM を用意して“安全な練習場”を作る
第3章 Linuxのインストールと設定AlmaLinux を入れて初期設定・ログインまで通す
第4章 Linuxを操作してみようシェルの基本操作を体験し“黒い画面”に慣れる
第5章 基本的なコマンドls cp mv rm など日常操作の要点と実習
第6章 標準入出力とフィルタリダイレクト/パイプ/grep で情報をつなぐ
第7章 viエディタvi の基本操作で設定ファイルを安全に編集
第8章 ユーザーとグループの管理アカウント作成・権限付与・sudo の基本
第9章 アクセス制御パーミッション/所有権で“触ってよい範囲”を設計
第10章 ネットワーク設定と管理IP・ホスト名・SSH など接続まわりの基礎
第11章 プロセス管理ps top kill 等で“いま何が動いているか”を把握

ヒント:
駆け足で基礎を固めたい方は、4〜7章 → 8〜11章の順で“2ブロック”に分けると定着しやすいです。

はじめかた:学習環境の作り方

まず決める:どの環境で学ぶ?

選択肢手軽さ失敗しても安全こんな人に
WSL2(Windows 10/11)とても手軽Windows側は無傷ノートPC一台でサクッと始めたい
VirtualBox + 仮想マシン(VM)普通スナップショットで巻き戻せるネットワークやストレージも含め“サーバーっぽく”練習したい
実機にインストール手間がかかる失敗=再インストール余っているPCがあり、本格的に触りたい

最初の一歩は WSL2 か VM が無難。
「本格演習や試行錯誤を繰り返したい」なら VirtualBox のスナップショット が強力です。

推奨セットアップ(2通り)

A. Windowsで一番簡単:WSL2

  1. 「Windowsの機能の有効化」で WSL仮想マシンプラットフォーム を有効化
  2. 管理者PowerShellで wsl --install
  3. Microsoft Store から任意のディストリを導入(AlmaLinux系を使うならVMを推奨)
  4. 初期設定(ユーザー作成・パッケージ更新)

WSL2は手軽ですが、教材のネットワーク設定の章などはVMの方が再現しやすいです。
迷ったら 先にWSL2で基本操作VMで章をなぞる の二段構えが安定。

B. しっかり練習:VirtualBox + AlmaLinux 9

  1. VirtualBox をインストール
  2. AlmaLinux 9 のISOを取得
  3. VM作成(目安:CPU 2、メモリ 4GB、ディスク 40GB)
  4. ISOから起動してインストール
  5. dnf update で最新化、必要パッケージ導入

インストール直後に スナップショットを保存 しておくと、
演習で壊してもワンクリックで戻れます。

最初に入れておくと楽なもの(AlmaLinux 例)

sudo dnf -y update
sudo dnf -y install vim less git curl tar unzip rsync tree
  • vim / less:設定ファイル編集・ログ閲覧の基本
  • tree:ディレクトリ構造の把握に便利
  • git:学習メモをリポジトリで管理すると復習が捗る

安全に学ぶための小ワザ

  • 一般ユーザー + sudo で日常操作(root直操作は最小限)
  • スナップショット をこまめに切る(VM)
    • 章の前に1つ、章の後に1つ残す運用が安定
  • 変更ログを残す
    • 触ったファイルパス、実行コマンド、エラーをメモ。原因追跡が楽に
  • ネットワークは段階的に
    • まずはNATで安定動作 → 必要に応じてBridgedで外部到達性を確認

実習開始チェックリスト

  • OSを最新化した(dnf update 済み)
  • 一般ユーザーに sudo 権限がある
  • SSHでログインできる(Windowsなら標準SSHでOK)
  • エディタ(vi/vim)で保存・終了ができる
  • VMならスナップショット済み

効率的な読み進め方(独学ロードマップ)

学習ルール三か条

  1. 読むだけ禁止
    例は必ず手元で再現し、結果を声に出して説明できる状態にする。
  2. 壊して戻す
    うまくいかない操作もそのまま記録。VMはスナップショットで素早く巻き戻す。
  3. 記録は資産
    実行コマンド・エラー・気づきを**学習ノート(GitでもOK)**に残す。

7日・14日・21日プラン(到達イメージつき)

期間デイリープラン到達目標
7日速習1日目: 1–3章(環境準備)/2日目: 4章/3日目: 5章/4日目: 6章/5日目: 7章/6日目: 8–9章/7日目: 10–11章基本操作を一通り体験。viで設定編集、ssh接続、ps/top/killでプロセス把握ができる
14日標準1週目: 1–6章(毎日1章+復習)/2週目: 7–11章(毎日1章+小課題)コマンドの意味と挙動を説明できる。権限・ネットワーク・プロセスの基礎が安定
21日じっくり平日: 半章ずつ+演習追試/週末: 復習と小課題(ミニ運用)失敗→原因特定→復旧の型が身につく。自分の“チートシート”が整う

ヒント:毎回学習の最初に10分復習、最後に10分の振り返りメモ。定着が段違いです。

つまずきポイントと回避策

よくあるつまずき症状すぐ試す根本対策
パス/カレント誤りNo such file or directorypwdls -l → タブ補完で再入力相対/絶対パスの図をノート化。ホームと/の違いを都度確認
権限エラーPermission deniedls -lで権限確認 → sudoで再実行所有者/グループ/その他のrwxを表にして覚える。chmodは数値/記号両方練習
viから出られない焦ってウィンドウを閉じるEsc:wq/破棄は :q!よく使う操作(移動/検索/置換)を10分だけ反復練習
コマンドの意味が曖昧借り物コマンドで事故--help / man / type / which をまず確認“実行前にオプションを読む”習慣。危険操作はダミー環境で
ネットワーク疎通不良sshできない/名前解決不可ip aping(IP/名前)→ ss -lnt物理層→IP→DNS→アプリの順でレイヤー分解して切り分け
PATHにないcommand not foundecho $PATHdnf providesで所在確認パスの通し方をメモ(~/.bashrc)。一時/恒久の違いを理解

学習ログの取り方(再現性が上がる)

  • コマンド履歴を保存history -w、または script -a session.log で丸ごと記録
  • 構成管理っぽく/etc配下の変更はバックアップ→変更差分を残す(cp -a, diff -u
  • Gitでメモ管理:章ごとにコミット。復習時に差分で理解が深まる

ミニ課題(各章の仕上げ用)

  • 5章:ホーム配下に日付入りバックアップを作るワンライナー(tar/gzip
  • 7章:viだけで設定ファイルの検索→置換→保存を実施
  • 8–9章:新規ユーザーに最小権限で作業ディレクトリを用意(umask含む)
  • 10章:SSHのポート確認と接続制御の最小化sshd_configの読み方)
  • 11章:暴走プロセスの特定→終了→ログ確認までの手順を台本化

仕上げチェック(口頭で言えるか)

  • 「ファイル権限754の意味を説明できますか?」
  • grep | awk | sort でログからエラー回数上位5件を出せますか?」
  • 「SSHで繋がらない時の最初の3手は?」

LinuCとの関係(レベル1の基礎対応)

「Linux標準教科書」は、LinuC レベル1の学習初期に最適な入門教材です。
ただし “合格直前の問題演習書” ではないため、基礎固め→問題集で仕上げ の二段構えがおすすめです。

どの章がどの出題領域に効く?(ざっくり対応表)

教科書の章LinuCレベル1で効く領域イメージねらい
第1–3章(学ぶ姿勢/VM準備/インストール)システム構成・導入の基礎安全な実験場を作り、再現可能な練習サイクルを確立
第4–6章(基本操作/入出力/フィルタ)GNU/Unixコマンド、データ処理ls cat grep sort などの頻出操作を手で覚える
第7章(viエディタ)テキスト編集・設定変更の基本設定ファイル編集の最低限スキルを確実にする
第8–9章(ユーザー/権限/アクセス制御)管理作業・セキュリティ基礎所有者/グループ/その他、sudo の基礎運用を体に入れる
第10章(ネットワーク設定)ネットワーク基礎IP/ホスト名/SSH の初動確認と疎通の道筋を習得
第11章(プロセス管理)プロセス・サービスの基本ps top kill状況把握→対処の型を作る

※ レベル1の全出題を網羅するものではありません。
 細かなオプションや周辺トピックは問題集・模試で補完します。

学習フロー(レベル1を受けるなら)

  1. 基礎固め(この教科書)
    2週間を目安に全章を通読+実習。
    手を動かした証拠(ログ・メモ)を残しておく。
  2. 出題領域の照合
    自分のメモを眺めつつ、苦手領域(例:権限、ネットワーク)に付箋。
    必要に応じて該当章をもう一周
  3. 問題演習で穴埋め
    市販の問題集・模試サービスで頻出論点未出領域を可視化。
    “知らないコマンド/オプション” は必ず手元で再現してから覚える。
  4. 直前仕上げ
    自作チートシート(基本コマンド・権限表・ネットワーク初動)を1枚に集約。
    口頭で説明できる状態まで反復。

受験までの目安プラン

  • 2週間:教科書で基礎体験を一周(上記「14日標準プラン」準拠)
  • 1〜2週間:問題集+模試で不足領域の補完
  • 最終3日:ログ見直し・チートシート暗唱・手元再現

この流れなら、“分かる”ではなく“できる” に寄せた準備ができます。
合格後も現場で通用するための、実践寄りの土台づくりとして最適です。

ネット上での評判・レビュー

学習者や企業ブログの“生の声”をピックアップしました。初学者の導入に役立つという評価が多い一方、試験直前の対策本ではないという指摘も見られます。

  • Linuxを初めて学ぶ人にとってとてもいい本だと思いました。…一回さらっと読んで辞書的に持っておくのがいい」 (Qiita)
  • ユーザー権限、アクセス権、シェルスクリプトについては学べて良かったです。rwxの謎も解けました」 (サイバーウェーブ)
  • 無料ですし、PDF形式でダウンロードもできるので手元に置いておいて損はない」 (note(ノート))
  • 「読書会の本を決める際に賛同する声が多かったので、こちらになりました」――社内読書会での採用理由より (リゾームのテックブログ)
  • 試験対策教材ではないそうです(LinuC合格を目指すなら追加学習が必要)」 (たのいけブログ)
  • 20万ダウンロード超の入門書(最新版Ver.4.0.0)として、独学しやすい演習中心の構成に改訂」※公式案内要約 (LinuC)

学習者の声(傾向)

  • 初心者の最初の一冊として安心
    章立てが明快で、環境づくりから順に実習できる点が好評。
  • “辞書的に置いておける” 使い勝手
    一度通読した後、わからない操作を引くリファレンスとして便利。
  • 無料で始められる敷居の低さ
    個人学習でもチームの新人研修でも導入しやすい。
  • 試験対策は別リソースで補完
    教科書は基礎固めに最適、頻出論点の網羅は問題集や模試で補う、という声が多数。

よかった点/注意点(ざっくり整理)

観点よかった点注意点・補足
学習体験実習中心で「読む→打つ→確かめる」の循環が作りやすい章末に自作の追加課題を入れると定着がさらに上がる
内容の範囲初学者に必要十分。迷いにくい最小構成深掘り(例:高度なネットワーク・スクリプト)は別資料へ
環境対応仮想環境を前提に、現行ディストリで再現しやすいWSL2のみだと一部章(ネットワーク周り)は再現が難しい場合あり
試験との関係LinuCレベル1の基礎力養成に有効直前対策本ではないため、問題演習の併用が前提

まとめ:無料で始めやすく、実習で基礎が身につくという評価が目立ちます。資格対策は別リソース併用が定番、というのが共通見解でした。

他の標準教科書との違い・使い分け

三教材の役割イメージ

教材名目的できるようになること想定レベル
Linux標準教科書(本記事)入門(触れる)基本コマンド、vi、権限、ネットワーク・プロセスの超基礎初心者
Linuxサーバー構築標準教科書構築(立てる)Web/DNS/メールなど主要サービスを自力で構築・動作確認初〜中級
Linuxシステム管理標準教科書運用(回す)ユーザー・サービス・FS管理、バックアップ、トラブル初動対応初〜中級

一言で言えば、入門=触る/構築=立てる/運用=回す
まず「標準」で基礎体験を作り、目的に応じて「構築」か「運用」に進むのが王道です。

学習ルートの例

  • 王道ステップアップ
    1. 標準 → 2) サーバー構築 → 3) システム管理
      最も迷いにくく、広く浅く→具体→運用の順で理解が定着します。
  • 動機優先ショートカット
    1. サーバー構築(まず“動く”体験) → 2) 標準(基礎補完) → 3) システム管理
      先に成功体験を得たい人、期限がある人に向いています。
  • 運用現場に早く慣れたい
    1. 標準(2週間速習) → 2) システム管理(運用の型) → 3) 必要に応じてサーバー構築で補完

選び方チェック(当てはまる数が多い教材から)

  • 標準向き
    □ ターミナル操作が不安
    □ vi がほぼ初めて
    □ 権限やrwxが曖昧
  • サーバー構築向き
    □ WebやDNSを自分で立てたい
    □ ブラウザで動作確認まで通したい
  • システム管理向き
    □ 既存サーバーを安全に運用したい
    □ ログの見方・初動対応を鍛えたい

併用すると効果が高い理由

  • 語彙と体験の往復:標準で覚えた語彙を、構築や運用の演習で“手の記憶”に変換
  • トラブルに強くなる:構築で起こるつまずきを、運用の型(ログ・切り分け)で解決
  • LinuC対策にも流用:基礎→応用の順で学ぶと、問題集の理解速度が上がる

よくある質問(FAQ)

Q1. PDFとKindle、どっちがおすすめ?

PDF/EPUB(無料)はPCで実習しながら並べて読むのに最適。検索もしやすいです。
Kindle(有償)はオフラインで読みやすく、マーカー・しおりが便利。移動中の復習に向きます。
迷ったらまずPDF
で着手 → 合うならKindleを追加が無駄なし。

Q2. Windowsしかありません。学習できますか?

できます。WSL2 で基本操作は十分学べます。
ただしネットワーク実習など一部は VirtualBox+AlmaLinux の方が再現しやすいので、
「WSL2で基礎 → VMで章の再現」の二段構えが安定です。

Q3. これ一冊で LinuC に合格できますか?

本教科書は基礎力養成の入門書です。
合格を目指すなら、問題集・模試で頻出論点を補完してください。
推奨フロー:教科書で基礎固め → 問題演習 → 弱点章を教科書で再読

Q4. どの章までやれば“実務の第一歩”になりますか?

最低ラインは 4〜7章(基本操作・入出力・vi)+8〜9章(権限)+11章(プロセス)
ここまでで「安全に触る・状況を読む・最低限の対処」が可能になります。
運用寄りを目指すなら**10章(ネットワーク)**も必須です。

Q5. AlmaLinux じゃない環境でも大丈夫?

大丈夫です。コマンドの基本挙動は共通です。
ただし パッケージ管理(dnf/apt)設定ファイルのパス が違う場合あり。
教材の手順をなぞりつつ、あなたの環境に合わせて置き換えメモを残しましょう。

Q6. どのくらいの学習時間を見ればいい?

目安は以下です。

  • 7日速習:毎日1〜2章+実習(合計10〜15時間)
  • 14日標準:毎日1章+復習(合計20〜30時間)
  • 21日じっくり:半章ずつ+追試(合計30時間〜)
    ※「手を動かす時間」が学習時間の大半を占めます。

Q7. 詰まったらどうすれば?

まずは三手で切り分け:①エラーメッセージを読む ②man/--help を確認 ③ログ/設定差分を取る。
VMならスナップショットで戻り、原因メモを残して再挑戦。
原因→対処→再発防止までを書けば、次から速く直せます。

Q8. 学習記録はどう残すのが良い?

  • コマンドは script -a session.log丸ごと記録
  • 変更前後を cp -adiff -u差分保存
  • 章ごとに Gitでコミット(検索と振り返りが楽)
    「何をやって、何が起きて、どう直したか」を一行でいいので必ず残しましょう。

Q9. 姉妹教材との組み合わせは?

  • まず標準(本教科書)で語彙と手の感覚を作る
  • サーバー構築で “立てる” 体験
  • システム管理で “回す” 型
    目的に応じて順序を入れ替えてもOK。往復学習が最短です。

Q10. 会社や勉強会で使っても良い?

CC BY-NC-ND 4.0 なので、非営利の範囲なら配布・利用OK(改変は不可)。
授業や社内読書会での使用に向いています。
配布時は出典表記を忘れずに。

参考リンク

まとめ(次のアクション)

  1. 公式ページから PDF/EPUB をダウンロード
  2. WSL2 か VirtualBox のどちらかで学習環境を準備
  3. 本記事の 7日/14日プラン に沿って実習を開始
  4. つまずきは ログに記録 → 切り分け → 再挑戦
  5. LinuC を受けるなら 問題集・模試で仕上げ

“読むだけ”では身につきません。
手を動かして、壊して、戻す――このサイクルが最短ルートです。

基礎を固めたら、次は
Linuxサーバー構築標準教科書 で “立てる” 体験、
Linuxシステム管理標準教科書 で “回す” 型へ。

学び始めるなら、今日がいちばん早い日です。

学びを“実務”へつなぐ最短ルート

独学で積み上げた「わかった」を、仕事で使える「できる」へ。
学習ハブの内容を踏まえて、実務に直結する学習設計・添削・質問環境を整えたい人は、下記のページで具体的な進め方を確認してください。

Bash玄

はじめまして!Bash玄です。

エンジニアとしてシステム運用に携わる中で、手作業の多さに限界を感じ、Bashスクリプトを活用して業務を効率化したのがきっかけで、この道に入りました。「手作業は負け」「スクリプトはシンプルに」をモットーに、誰でも実践できるBashスクリプトの書き方を発信しています。

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# このサイトを読んでほしい人
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