LinuC は LPI-Japan が提供する Linux 技術者認定で、レベル1/2/3/4 に区分されます。本記事では特に LinuC レベル1(101/102) を軸に、出題範囲の要点・学習計画・参考資料をひとまとめにします。
試験は CBT(ピアソンVUE)で実施、レベル1は 2 科目(101・102)の合格が必要です。合否はスコア制で、合格点は非公表(目安 65–75% 程度)です。 (linuc.org)
- 想定読者:Linux 初学者~実務経験 1 年未満
- 前提スキル:ファイル操作・権限・エディタ基礎
- 合格目標:学習 60–90 時間で合格ライン到達(個人差あり)
LinuCの体系図(認定レベル構造)
本記事ではレベル1 について重点的に解説していきますが、LinuCで取り扱うレベル全体は以下になります。
レベル1:Linuxの基礎操作
レベル2:実務レベルのシステム管理
レベル3:スペシャリスト(2区分)
├─ プラットフォームスペシャリスト
└─ セキュリティスペシャリスト
レベル4:システムアーキテクト(旧システムアーキテクト)
以前までは レベル3 までしかありませんでしたが、2025年11月に レベル3:スペシャリスト が追加になり、旧レベル3相当のシステムアーキテクトがレベル4になりました。 (impress.co.jp)
試験情報(要点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験形式 | CBT/択一+一部記述(コマンド入力など) |
| 出題言語 | 日本語ほか |
| 受験時間 | 各試験 90 分・約 60 問 |
| 合格基準 | 非公表(目安 65–75%) |
| 受験費用 | 1 試験あたり ¥16,500(税込) |
| 有効期限 | レベル認定には 2 科目の合格が必要。各科目の合格は 5 年 以内にもう片方に合格しないと失効 |
| 受験方法 | テストセンター/オンライン(OnVUE) |
出典:試験概要・受験方法(LPI-Japan 公式)、合格点の扱い(FAQ)、費用の相場感(2025年時点の解説記事)。 (linuc.org)
出題範囲(ドメイン)とウエイト感(レベル1)
| ドメイン | 代表トピック | 備考 |
|---|---|---|
| インストール/仮想化/コンテナ | インストール、起動、systemd、VM・コンテナ概念 | 101 領域 |
| ファイル操作と管理 | 所有者・パーミッション、リンク、検索 | 101 領域 |
| GNU/Unix コマンド | CLI、フィルタ、パイプ、正規表現、エディタ | 101 領域 |
| パッケージ管理 | dpkg/rpm、apt/yum、リポジトリ | 101 領域 |
| ハードウェアと FS | パーティション、マウント、fsck ほか | 101 領域 |
| シェル/スクリプト | 変数・制御・ジョブ・at/cron | 102 領域 |
| ネットワーク基礎 | IP・ルーティング、基本トラブルシュート | 102 領域 |
| サービス/セキュリティ | systemd サービス、ログ、権限強化の基礎 | 102 領域 |
(公式シラバスの主題構成に基づく要約) (linuc.org)
学習の道筋(章立てと到達基準)
- ファイル/権限/検索
到達基準:chmod/chown/findを目的から逆引きで使える。
推奨演習:権限トラブルの再現→原因切り分けメモ化。 - パイプ&フィルタ/正規表現
到達基準:grep/sed/awkで 3 ステップ抽出が作れる。
推奨演習:ログから条件抽出→集計→上位 n 件。 - パッケージ管理/リポジトリ
到達基準:apt/dpkgとyum/rpm双方向で同等作業を再現。 - systemd/プロセス/ログ
到達基準:起動・停止・自動起動設定、journalctlで原因特定。 - ネットワーク基礎
到達基準:疎通~名前解決~FW まで段階デバッグができる。 - シェル基礎とタスク自動化
到達基準:1 ファイルのシェルで引数・条件分岐・ループを安定実装。
学習時間の目安
- 合計:60–90 時間(例:25 分 × 2 セット/日 × 8–12 週)
- 目安配分:基礎 40%/頻出 40%/模試・直前 20%
週末だけ模試や章末問題で到達度を確認。テストセンターは終了直後に結果表示、オンラインは VUE マイページで確認できます。 (linuc.org)
弱点克服の順序(推奨)
- 権限・所有権・検索(短時間で得点が伸びる)
- パイプ&フィルタ/正規表現(横断頻出)
- systemd/ログ/ネットワーク基礎(実務寄りで差がつく)
推奨参考資料
- 書籍:LinuC レベル1 Version 10.0 対応の定番教本・問題集(最新版を選定)
- オンライン:Ping-t(演習&模試系)、ハンズオン系学習サイト
- 一次情報:公式シラバス/受験要項(改定があれば最優先で追随) (linuc.org)
演習・ハンズオン(外部/bash道)
- 外部演習:Ping-t(模試・解説が充実)、各社ハンズオンラボ
- bash道コンテンツ:
学習ログ(コピペ用)
日付:
学習セット:□ 1 □ 2 □ 3
今日できた:
詰まった点:
明日やること:
模試・直前対策
- 直前 1 週間:権限/パイプ&フィルタ/systemd/ログ/ネットワーク基礎の要点を 30 分サイクルで回す
- 当日の戦術:1 周目は易問・短問を先取り→2 周目で計算・長文系を処理→終了 10 分前にフラグ見直し
よくある質問(FAQ)
Q. レベル1は 101 に受かってから 102 までの期限は?
A. 各試験の合格は 5 年間 有効。5 年以内にもう片方に合格しないと失効します。 (linuc.org)
Q. 合格点は何点?
A. 公表されていません。公式の目安は 正答率 65–75% 程度です。 (linuc.org)
Q. 受験料は?
A. 1 試験あたり ¥16,500(税込)の例が一般的です(2025 年時点の案内)。最新はバウチャーやキャンペーン含め要確認。 (ネットワーク・インフララボ)
参考リンク
- LinuC レベル1:試験概要/受験方法(LPI-Japan 公式) (linuc.org)
- LinuC レベル1:出題範囲(主題一覧) (linuc.org)
- FAQ:合格点の扱い・学習 OS・結果確認など (linuc.org)
注:費用・ポリシー・シラバスは改定されます。必ず一次情報で直近を確認してください。

