概要
CompTIA Linux+ は ベンダーニュートラル な Linux 認定試験で、グローバルに認知されています。2022 年からは XK0-005 が現行試験で、旧版(XK0-004)は 2023 年 1 月で終了しました。Linux システム管理の基礎~中級レベルを対象とし、クラウドや DevOps を見据えた新領域(セキュリティ・自動化・コンテナ基礎)も含まれます。合格は 1 試験のみ で認定され、有効期限は 3 年。CompTIA の CE(継続教育)プログラムにより更新が可能です。
- 想定読者:Linux 実務経験 1 年前後、あるいは LinuC/LPIC-1 相当の基礎がある方
- 前提スキル:ファイル操作・権限・パッケージ管理・基本的なネットワーク設定
- 合格目標:学習 80–100 時間(個人差あり)
試験情報(要点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験コード | XK0-005 |
| 試験形式 | CBT(Pearson VUE)、90 問(多肢選択+パフォーマンスベース) |
| 出題言語 | 英語、日本語(地域により) |
| 受験時間 | 90 分 |
| 合格基準 | 720/900 |
| 受験費用 | 約 $358 USD(地域により異なる) |
| 有効期限 | 3 年(CE プログラムで更新可能) |
出典:CompTIA Linux+ Certification 概要ページ
出題範囲(ドメイン)
XK0-005 の公式オブジェクティブによる主題は以下の通りです。
| ドメイン | 主な内容 | 配点比率 |
|---|---|---|
| 1. システム管理 | ファイル・パーミッション、パッケージ管理、サービス、システムロギング | 32% |
| 2. セキュリティ | ユーザー管理、認証、暗号化、アクセス制御、SELinux/AppArmor | 21% |
| 3. スクリプティング・自動化 | シェルスクリプト基礎、バージョン管理、インフラ自動化ツール概要 | 19% |
| 4. トラブルシューティング | ブート、ネットワーク、パフォーマンス、アプリケーション障害の対応 | 28% |
学習の道筋(章立てと到達基準)
- システム管理基礎
到達基準:ユーザー/グループ管理、パーミッション設定、パッケージ導入を再現できる。
演習:ユーザー追加+sudo 権限設定→systemctlでサービス起動確認。 - セキュリティ強化
到達基準:SSH 公開鍵認証、firewalld/ufwの基本設定、SELinux/AppArmor の確認・切替ができる。 - スクリプトと自動化
到達基準:シェルスクリプトでログ集計や監視タスクを定期化。Git を使った履歴管理ができる。 - トラブルシューティング
到達基準:ネットワーク疎通→DNS 解決→ルーティングの順で原因特定できる。ログ解析とプロセス監視で障害対応。
学習時間の目安
- 合計:80–100 時間
- 配分:システム管理 30%/セキュリティ 25%/スクリプト・自動化 20%/トラブルシューティング 25%
模試やパフォーマンスベース問題を意識した演習を、学習の後半に組み込むのが効果的。
弱点克服の順序(推奨)
- 権限・パッケージ管理・systemctl(短時間で得点アップ)
- ネットワーク基礎とトラブルシュート(横断的に頻出)
- SELinux/AppArmor・暗号化(理解不足が点差につながる)
- スクリプト自動化(後半に演習を集中)
推奨参考資料
- 一次情報:CompTIA Linux+ Official Exam Objectives(最新版 PDF)
- 書籍:CompTIA Linux+ Study Guide (XK0-005 対応)
- オンライン:CompTIA CertMaster、Udemy・LinkedIn Learning などの XK0-005 専用コース
- ラボ環境:VirtualBox/VMware またはクラウド環境(AWS/Azure)での実機操作
演習・ハンズオン(外部/bash道)
- 外部:CompTIA CertMaster Labs、模試サービス(XK0-005 専用)
- bash道:
学習ログ(コピペ用)
日付:
学習セット:□ 1 □ 2 □ 3
今日できた:
詰まった点:
明日やること:
模試・直前対策
- 直前 1 週間:systemd 操作、SSH 鍵認証、ネットワーク疎通、SELinux 確認コマンドを重点チェック。
- 当日の戦術:多肢選択は 1 周目で直感回答→フラグを付けて戻る。パフォーマンス問題は 5 分以内で一発処理を意識。
よくある質問(FAQ)
Q. Linux+ と LinuC/LPIC の違いは?
A. Linux+ は CompTIA が提供する国際資格で、米国や海外での知名度が高い。LinuC/LPIC は日本・欧州で強く、詳細な Linux 実務範囲を問う傾向。
Q. 有効期限は?
A. Linux+ は 3 年有効。CompTIA の CE プログラムで更新可能。
Q. 難易度は?
A. LinuC/LPIC-1 よりやや広く、セキュリティや自動化の出題が特徴的。Linux 実務 1 年程度の経験が推奨。
参考リンク
- CompTIA Linux+ Official Certification(公式概要・受験情報)
- Exam Objectives (XK0-005 PDF)(最新版シラバス)

