arp – ARPテーブルを表示・操作するコマンド

診断・疎通確認
スポンサーリンク

arp コマンドは、IPアドレスとMACアドレスの対応(ARPテーブル)を表示・編集するためのコマンドです。
ローカルネットワーク内での通信確認や、静的なARPエントリの追加に利用されます。

構文(Syntax)

arp [オプション] [ホスト]

主なオプション一覧

オプション説明使用例
(なし)ARPテーブルの内容を表示arp
-aすべてのARPエントリを表示arp -a
-nホスト名を解決せずに数値で表示arp -n
-d ホスト指定したARPエントリを削除sudo arp -d 192.168.1.20
-s ホスト MAC静的ARPエントリを追加sudo arp -s 192.168.1.50 00:11:22:33:44:55
-i インターフェース特定のインターフェースを指定arp -i eth0 -a

実行例

ARPテーブルを表示

arp -a

出力例:

gateway (192.168.1.1) at 00:11:22:33:44:55 [ether] on eth0
printer (192.168.1.50) at 66:77:88:99:AA:BB [ether] on eth0

ホスト名解決を行わず数値表示

arp -n

出力例:

192.168.1.1 at 00:11:22:33:44:55 [ether] on eth0
192.168.1.50 at 66:77:88:99:AA:BB [ether] on eth0

ARPエントリを追加

sudo arp -s 192.168.1.100 00:AA:BB:CC:DD:EE

ARPエントリを削除

sudo arp -d 192.168.1.50

エラー例(存在しないエントリを削除)

sudo arp -d 192.168.1.200

出力例:

arp: cannot arp on eth0: No such entry

関連コマンド

  • ip neigh show : ARPテーブルの表示(推奨される新しい方法)。
  • ping : 通信を行うことでARPテーブルに新しいエントリを作成可能。
  • ifconfig : ネットワークインターフェースの確認に利用。

備考

  • arp は古い net-tools パッケージに含まれるコマンドであり、現在は ip neigh が推奨されています。
  • root 権限が必要な操作(エントリ追加・削除)があります。
  • ARPテーブルは一時的なキャッシュであり、再起動やタイムアウトにより消えることがあります。

参考

スポンサーリンク
Bash玄

はじめまして!Bash玄です。

エンジニアとしてシステム運用に携わる中で、手作業の多さに限界を感じ、Bashスクリプトを活用して業務を効率化したのがきっかけで、この道に入りました。「手作業は負け」「スクリプトはシンプルに」をモットーに、誰でも実践できるBashスクリプトの書き方を発信しています。

このサイトでは、Bashの基礎から実践的なスクリプト作成まで、初心者でもわかりやすく解説しています。少しでも「Bashって便利だな」と思ってもらえたら嬉しいです!

# 好きなこと
- シンプルなコードを書くこと
- コマンドラインを快適にカスタマイズすること
- 自動化で時間を生み出すこと

# このサイトを読んでほしい人
- Bashに興味があるけど、何から始めればいいかわからない人
- 定型業務を自動化したい人
- 効率よくターミナルを使いこなしたい人

Bashの世界に一歩踏み出して、一緒に「Bash道」を極めていきましょう!

Bash玄をフォローする

コメント